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映画「流浪の月」鑑賞記録

映画「流浪の月」を観た。

タイトルからは何も想像ができず、なんの前情報もなく観た映画だったのですが、鑑賞後不思議な気持ちになった映画だったので、感想を残しておきます。

 

映画公式サイトはこちらから。

gaga.ne.jp

「流浪の月」特設サイト

special.tsogen.co.jp

 

 

流浪の月の概要

「流浪の月」は凪良ゆう原作の小説で、第17回本屋大賞を受賞作品。

本屋大賞に輝く作品は、書店員さんのおすすめだけあってたいてい良い作品が多いのはお墨付きですよね。

今回は国際線の飛行機の中で、全く事前情報や知識がなく鑑賞したので原作についての情報は鑑賞後に検索して知りました。

 

凪良ゆうさんは、元々BL作品を描いていた作家さんらしく後になって思えば、繊細な男性の心理描写は凪良さんならではだったかもしれませんね。

 

2019年に原作は出版され、2022年5月に映画化されています。

 

 

流浪の月のあらすじ

※一部ネタバレを含みます。

 

主人公の家内更紗(さらさ)は、幸せな家庭で育ったが父を病で亡くした後、母は新しい恋人ができ、母方の伯母の家に引き取られていた。

 

更紗は引き取られた先の伯母の家で、伯母夫婦が寝静まった後に従兄(伯母の息子)の孝弘から性的虐待を受けていた。行き場のない現実から逃げるために、更紗は学校が終わるといつも公園で過ごすのが決まりだった。そしてもう1人。いつも公園にいる19歳の大学生・佐伯文(ふみ)は、小学生からロリコンと呼ばれていた。

 

そんなある日、公園で雨が降り出しびしょ濡れになっていても帰る気配のない更紗を目にした文は、傘を差し出す。一言、二言、言葉を交わした後、更紗の気持ちを察した文は、更紗を自宅に連れて帰り、奇妙な2人の生活がスタートする。

 

もちろん更紗は行方不明女児としてテレビで報道されており、2人ともそれもわかっていたが、「帰りたくない」という更紗に「好きなだけいていいよ」という文。2人は2人なりに心を通わせた日々を送っていたが、ある日、湖のほとり(?)で泳ぐ更紗と文には気付けば警察が。更紗はその場で保護され、文は誘拐犯として逮捕されてしまう。

 

15年後、24歳になりファミレスでバイトをしている更紗。

通行人や野次馬が撮影した更紗が発見された当時の映像は、今でもインターネットにアップされており、人々の記憶から消えてくれてはおらず、また更紗も名前を変えていないことから、いく先々で真実とはかけ離れた被害者として周囲から腫れ物扱いをされる人生を送っている。

 

そんな時、偶然、更紗は文と再会する。15年経っても、全く変わらない文と大人になった更紗、2人の人生が交錯していく。

 

流浪の月 シナリオブック (創元文芸文庫)

 

映画「流浪の月」を観た感想

※一部ネタバレを含みます。

まず最初の感想は、文の病気は一体何だったのか?

更紗が文の家にいた時に、「1番知られたくないことが知られてしまう」と言っていた伏線の回収が、文の病気だったわけですが、更紗はずっと文はロリコンだと思い込んでいたのですよね。

そういう意味でも、更紗も警察や真実を知らない赤の他人と同様、文のこと、真実を本当の意味では理解していなかった人ととも言えるわけです。

 

発育の過程における何らかの病気、女性と性交渉ができない病気の一つだったのだろうという結論に至っていますが、映画を見るまでこういう病気があることを具体的に知りませんでした。

 

映画は最初から終わりまで、淡々と描かれているが、かえってそれが自分達が日々目にしている事件の表面しか見えていないということを実感させられます。

 

日々流れてくる人間にまつわるニュース。加害者と被害者、単純に事実だけでは理解できないことがたくさんあるのではないか、という疑惑。

最近は10代の子供がネットで知り合った人の元に家出や会いに行き、事件に巻き込まれるというニュースも見ますが、その子供たちの家庭環境はどんな状況だったのだろうという疑問。

もちろん子供を騙す大人が100%悪いことに間違いないですが、親元を離れて知らない人の元に行くということは、それ相応の事情があった可能性は否定できないのではないか

 

そんな問題提起をされている気分にもなった映画でした。

 

全てが報道されるわけではないですが、事件だけに限らず、人間関係にしても家族のことに関しても、当事者たちだけにしかわからないことがあることも往々にして事実な訳で。また文の病気に関しても、私は映画を見るまで知らなかったわけで。無知とは恐ろしく、自分自身が持っている見識でしか物事を判断できない、そんな当たり前のことを考えさせられる映画でした。

 

更紗を演じる広瀬すずさん、子供時代を演じている子役の白鳥玉季さんは、子供時代と違和感を感じさせないリンクした演技もすごいなと思いましたが、松坂桃季さんの表情の変化や抑揚のない少ない言葉の中にも文の苦悩が感じられる演技は、本当にすごい俳優さんだなぁと思いました。

 

また横浜流星さんはいつも熱い感じの演技が多いですが、今回は何をしでかすかわからない狂気を感じさせる演技が、逆に松坂桃季さん演じる文と静と動の対比になっていたというか、皆さん良い役者さんなんだなぁと改めて感じました。

 

流浪の月 (創元文芸文庫)

流浪の月 (創元文芸文庫)

 

 

流浪の月はこんな人におすすめ

 

  • ネット社会に疑問を感じている人
  • ちょっと視点を変えた映画を観たい人
  • 新しいジャンルの映画が観たい人

 

それなりに考えさせられる内容だと思うので、精神的に余力のある時に見るとすんなりとストーリーが入ってくる気がします。

 

 

 

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