エンタメは心の洗濯、そして栄養。

本や映画・ドラマの感想置き場💫カテゴリーは少しずつ増やしてます。

漫画「スミカスミレ」の感想

先日、ドラマ「スミカスミレ 45歳若返った女」を観て、ついつい原作が気になり大人買いしました!!

 

f:id:babyintokyo:20221017224153j:image

 

もちろんいっきに読みました(笑)が、ドラマとの違い、私なりの感想をまとめました。

 

ドラマの感想はこちら!

 

ent.misszoo.net

 

 

 

 

漫画「スミカスミレ」のあらすじ

スミカスミレ 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

※一部ドラマの記事のあらすじと、文章がかぶってます(笑)

 

花屋を営む家に生まれた主人公・如月澄は、「女は学校に行く必要なんてない」と言った考えの父の元、祖母の介護のために大学に進学することを諦め、家族のために自分の人生を捧げてきました

長年の介護の末、父、母を看取り、気づけば60歳。

母を見送った葬儀の席で、週に1度お世話になっていた介護スタッフに、これからは自分の人生を生きてくださいと言われるものの、ずっと家族のために自分を犠牲にしてきた人生だった澄は、何をして良いのかわからない。

 

母の遺骨を抱え、バスに乗り込む澄。
バスの中で親切に支えてもらった青年・真白勇征に年甲斐もなくドキドキする澄。

澄は、恋愛をすることもなく、結婚をすることもなく、ずっと家族のためだけに生きてきたのだった。

 

自宅に戻り、早くに他界した父と天寿を全うし他界した母の遺影が、親子ほどの歳の差があることに気づき、母の若い頃の写真を探し始める澄。

物置の中で幼い頃に仕舞い込まれた、カキツバタと黒猫が書かれた屏風を見つける。

 

懐かしい気持ちで眺めていると、屏風の木枠で手を切ってしまった澄。
棘を抜いた時に、血が屏風に飛び散るも、目の錯覚か血はすっと蒸発してしまう。

 

その夜、母の写真を探すために持ってきたアルバムを見ながら昔を思い出していると、居間に飾った屏風の中から「お前の望みはなんだ」という声が聞こえたような気が。

 

「高校に行きたかった」、「恋をしてみたかった」

と、あの頃の澄が口にすることができなかった本音を口にすると、黎と名乗る封印の解かれた大きな黒猫が現れる。

 

処女の生き血の血判と願い事が、黒猫・黎の封印を解く鍵だったのだ。

 

恐怖のあまり、気を失った澄が目を覚ますと、本当に17歳の姿に若返っていた澄

 

黎が正気を分け与えたことにより若さを取り戻した澄が、願いを叶えることができた時に黎は完全に屏風の呪縛から解き放たれることになることを知らされる。

 

澄は、如月すみれとして、高校に通い、そこでバスの中で助けてもらった真白に再会する。

中身は60歳の澄は、現役高校生のクラスメートの中で、なかなか馴染むことができないが、すこしずつ勇気を出し打ち解けていく。

 

すみれが恋をして、澄が叶えることのできなかった人生を歩み、黎の呪縛から解き放つことができるのか・・・。

 

 

「スミカスミレ」漫画とドラマの設定の違い

 

原作の漫画では、澄は60歳、すみれは17歳の高校生に若返り高校生活をやり直しますが、ドラマでは澄は65歳、すみれは20歳の大学生となり叶わなかった大学に通うことになります。

 

なので、すみれと真白くんは、原作では高校卒業以降、大学、社会人になるまで離れ離れで過ごし、6年後に再会します。黎も6年間姿を消していたことになりますね。

ドラマでは、大学の途中で真白くんがイギリスに留学、5年後に社会人となった時に再会します。

 

年齢や再会の時期にやや違いはあるものの、大枠のストーリーは漫画の6巻の途中くらいまでは同じ流れです。ドラマの7話で原作に追いついてしまったようで、ドラマの最終話(8話)はドラマオリジナルになったようです。

 

スミカスミレ 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)

スミカスミレ 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

 

「スミカスミレ」漫画とドラマの結末の違い

 

※ ここからは、壮大なネタバレになるので、どちらかをご自身で読みたい、観たい方は飛ばしてください。

 

私はドラマを先に観てから、原作の漫画を読んだので6巻の途中から最終巻の11巻までは、全く未知のストーリーが展開されていたのですが・・・

 

正直に言うと、ドラマのエンディングの方が良かったです。

もちろん好みもあると思うので、あくまで個人的な意見ですが。

 

原作が好きな方には申し訳ないのですが、個人的な感想を。

 

ドラマでは、再会した黎は時間が残り少ないと知りながらも、すみれの幸せを願い、またすみれも初めて恋をした真白くんを忘れることができず、心のそこから真白くんを大切に思い、真白くんの幸せを願っています。

真白くんもまた、すみれの本当の姿や正体を知ってもなお、すみれ(澄)を愛している、すみれ(澄)と一緒に生きていきたい、と思っている純愛が描かれています。

 

そして「大学に行きたかった」、「恋をしてみたかった」という澄の願いが成就され、心からの「生まれてきてよかった」と言う澄の言葉が黎の呪縛を解くことになります。

 

 

しかし、原作の漫画では、黎が姿を消した後、許嫁の雪白は庭師と結婚し双子を出産。

そして、すみれが真白くんと再会した後、黎とも再会を果たしますが、人間への情を忘れ、屏風に封印される前の人間を憎む黎になっていたこともあり、すみれは黎に自分と一緒にいた時の黎に戻ってもらおうと必死に頑張ります。

 

黎が記憶を取り戻した後、離れていた時も再会してからも、ずっとすみれの事を思っていた真白くんに告白されるものの、すみれは自分をずっと見守ってくれていた黎がいなくなったその日から、ずっと黎のことを思っていた気持ちに気づきます。

 

そして黎もすみれと一緒にいることで、人の温かさを知り、これからもすみれと一緒に生きていきたいと、すみれと結ばれます。

 

 

この結末の違いには、ドラマの放送時には、黎が屏風に封印された話が原作に描かれていなかったので、ストーリーに大きな変化が出てしまったのだと思います。

 

人間に裏切られたことで、人間を憎み、人間を信じられなくなった黎がすみれと出会い、人間を愛するようになる、そしてすみれもまた黎の優しさに触れ、そんな黎のことを心から愛するようになると言うのが原作のエンディングです。

 

ただ、どうしても納得できない点が3つ

1つは、一緒に封印された許嫁の雪白があっさりと他の人と結婚していたこと。

2つ目は、澄の願いにより若返って人生をやり直した為、すみれに出会ってしまった真白くん。真白くんはすみれの秘密も知った上で、全て受け入れる覚悟までしてたのに、すみれ(澄)は黎さんを選んでしまったこと。これって、真白くんは完全に貰い事故ですよね。

3つ目は、封印された黎と雪白は「お前たちはひとりの人間の乙女の願いを叶えるのだ」、「その願いが成就され乙女が心から幸せだと感じた時 お前達はこの呪いから自由になるだろう」と言う声を聞いていましたが、そもそも封印したのは誰なのか、また「お前達」と言っていたのに、雪白はすみれの願いが成就される前になんだか封印が解けている感じだったこと。

 

ドラマでは当初の願いごとに忠実にストーリー展開をしていたので、屏風に封印された背景を知らなくても納得できる結末でしたが、原作は私の中では矛盾がある感じがしてスッキリしませんでした

 

せめて封印された時の話をもう少し変えてくれるか、真白くんとの再会後のストーリーが違った展開だったら真白くんもそんなに可哀想な設定にならなかったのにと思ってしまいます。

また紅林監督の話、すみれが女優として映画に出演する話は、正直必要だったのかな?とモヤモヤしてしまいます。

 

もちろん、原作が好きな方もたくさんいらっしゃると思うので、あくまでこれは私個人の感想です。

見落としているところがあるかもしれないので、もう一度原作を読み返してみようかと思っていますが、私はドラマ版の方が結末は好きでした。

 

スミカスミレ 45歳若返った女 DVD-BOX

スミカスミレ 45歳若返った女 DVD-BOX

 

 

ent.misszoo.net

 

ドラマはこちらから観れます。