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ドラマ「天皇の料理番」の感想。ネタバレあり

Tverで期間限定で「天皇の料理番」が配信されていたので観ました!

 

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天皇の料理番の原作は?

1978年10月から1979年11月まで週刊読売に連載され、1979年に出版された杉森久英の同名小説が原作で、実在した料理人「秋山 徳蔵」をモデルにドラマの中では「秋山 篤蔵」として描かれています。

明治から昭和にかけての日本とフランスが舞台で、時折、本物と思うようなシーンも多いのがリアル感がありました。

 

 

 

天皇の料理番のテレビ放送は?

 

テレビ放送は『TBSテレビ60周年特別企画 日曜劇場 天皇の料理番』として、2015年4月期の連続ドラマとして毎週日曜の夜9時に放送されていたらしいです。

 

相変わらず、日曜劇場はいいドラマやってますね!

ちなみに主人公の秋山篤蔵役は佐藤健さん、妻のトシコ役を黒木華さん、病気に倒れ篤蔵に夢を託す兄役に鈴木亮平さん、パリで出会った絵描きを目指していた友人・ケンタを桐谷健太さんなどキャストも豪華ですよね。

 

 

ドラマ「天皇の料理番」の感想

最初は佐藤健が演じる篤蔵のいい加減ぶりに「なんだかなぁ」って思うことが多かったです(本当に酷いものなので)。特に黒木華さん演じるトシコの実家を出て行ってしまうところなんて、時代に関係なくダメ男っぷりを発揮していましたよね。

 

何をやってもすぐに飽きてしまい続かなかった篤蔵の料理に対する情熱は本物だったようで、どこまで行っても飽くなき探究心を持って続けることができていたようですね。特にパリに行ってからは日本人ということでバカにされたこともありましたが、篤蔵が料理を通じて人間的にも成長していく姿はなんとも言えず、たくましさを感じました。

もしかしたら、日本国内にいたらこういった人間的な成長はできなかったかもしれないですし、天皇の料理番となりGHQアメリカ人たちにバカにされた時にあんなふうにユーモアを持って受け流すことはできなかったかもしれませんね。

 

料理人の世界は今でも実力社会だと思いますが、あの時代にパリに留学するには相当のお金が必要だったことを考えると篤蔵は兄や周りの人にもとても恵まれていましたね。今の世の中の方がいろんな方法があるので、あの時代にここまで人生逆転するってかなり難しいことだったのではないかと思います。

 

また篤蔵の素朴な魅力を引き立てていたのは、佐藤健さんの素晴らしい演技と方言もありましたが、妻のトシコ・黒木華さんのひたむきで一途な愛があってこそだなぁと思いました。天皇陛下の料理番をしているということを周囲に知られるわけにはいかなかったため(宮内庁御用達を狙ってよからぬ輩が寄ってこないように)篤蔵の仕事は子供達には内緒にしていました。息子が篤蔵の仕事を軽蔑したり、父として尊敬できないような時、反抗的な態度をとった時、どんな時も篤蔵を敬い、一貫して自分の姿勢を貫く姿は、これぞまさに内助の功、あの時代の日本女性の芯の強さを感じさせられました。

私も今の時代に生きているので、トシコのような生き方ができるかと言われると、かなり難しいなぁと思います。もちろんフィクションもあると思いますが、あの時代に女性として助産師として活躍しながら、家の中では篤蔵をたて、最後の最後まで篤蔵のことを思っていたのが見ていて辛かったです。

篤蔵はもちろん、料理しかしてこなかった料理人で、トシコの支えがなければ何もできない面のあったでしょう、トシコが病気で亡くなる頃には篤蔵の弱さ、昔の日本男児の典型というか男の弱さを見た気がします。

 

とにかく涙なしでは見れないドラマでした。

天皇家に仕える職業は今でも誇り高き仕事だと思いますが、あの時代は今以上に誇らしい仕事であったこと、また戦争・戦後の時代の移り変わりなど歴史ドラマとしても面白いなぁと思うので原作も一度読んでみたいと思っています。

 

 

 

 

 

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