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砂の器 Amazon Prime鑑賞記録

云わずと知れた日本文学史に大きな影響を与えた、松本清張の長編推理小説が映画化されたものです。

私自身はまだ生まれていなかった時に連載、刊行された小説ですが、子供ながらに「松本清張」の名前は知っていましたし、確か自宅の本棚にもこの「砂の器」が並んでいたと記憶しています。

2000年代になってから、米倉涼子さんが何作かドラマに出演されて、若い世代にも松本清張の作品が再度読まれるようになったように思いますが、私も原作を何冊が持っています。

やや文体や設定に時代は感じるものの、時代が変わっても面白い作品は面白いなぁと思いながら読んだ記憶があります。

砂の器 デジタルリマスター版

 

 

砂の器はこんな人におすすめ

  • いわゆる名作と言われる作品を見たい人
  • 松本清張好きな人
  • 感動したい人
  • 考えさせられる作品が見たい人

 

砂の器」のバージョン


話は変わって、表題の「砂の器」ですが、私は元SMAP中居正広さんが主演のバージョンが初めてみた「砂の器」でした。
その時にネット検索により、原作と色々と設定が違う(中居正広さん主演バージョンでは、和賀英良(本浦秀夫)の父・本浦千代吉がダム工事の住民投票に賛成票を投じたという理由で村八分にされ、急病の妻が医師の診療を拒否にあい病死したことにより、村中の家に放火26人を殺害したという設定)、また原作ではハンセン病が父・本浦千代吉と和賀英良(秀夫)が村を出るきっかけだったことを知り、なぜ設定を変えたのか?ハンセン病は聞いたことはあるが、原作はどうだったのか?という興味がわいたのを覚えています(ただ忙しさにかまけ、そのまま放置してました(笑))。

最近、自宅の断捨離に精を出している私がふと楽譜棚を除くと、千住明さん作曲の「ピアノ協奏曲『宿命』」の楽譜が目に留まり、久々に「砂の器」の事を思い出しました。
中居さん主演の「砂の器」でしつこいくらい、「宿命」、「宿命」と言っていたあのテーマソングです。あの音楽が耳から離れず、つい楽譜まで買っていました(笑)

ピアノアンドオーケストラススコア「千住明 ピアノ協奏曲『宿命』」2004(TBS・千住明オフィシャル) ([ ピアノ&オーケストラスコア])


今回の「砂の器」は松竹株式会社・橋本プロダクションによる1974年製作の古い映画の為、正直Amazonプライムにあるかな?って検索してみたら、ありました!!!(笑)
さすが名作!(Amazonプライム凄すぎます!しかもデジタルリマスター版となっていたのにも感謝!しかも無料…)平日の夜でしたが、さっそく見る事にしました(笑)

 

映画「砂の器」(1974年製作)

昭和の良き時代の、火曜サスペンス劇場というか、2時間枠のサスペンスドラマのような雰囲気が終始漂っていましたが、ストーリー自体はやはり骨太で、後半の丹波哲郎実刑事の当時の説明、秀夫の回想シーンは何となく想像していたものの、終始コンサート会場の音楽が音声の主体で、セリフがない所がまた何度も涙なしでは観る事ができませんでした。

Amazon.co.jp: 砂の器 デジタルリマスター版を観る | Prime Video



最初にみた2004年版中居正広さんバージョンよりも、父と2人で旅をせざる得なかった運命が、幼い子供にどれだけの心理的影響を与えたかという面では、こちらの方が凄く重かった気がします。

2004年版では、どんな理由があるにせよ、父は加害者でもあったわけで和賀英良(本浦秀夫)の我の強さというか、上昇志向の強さが三木謙一を殺してしまったという身勝手さを感じさせた一面が私にはあったのですが、原作のバージョンでは、ハンセン病という不幸な病と、当時の世間の病に対する正しい認識の低さから生まれた不幸であり、本当に生まれた時代が違っていたら…と思わせる、悲しい物語でした(そういう意味では、中居さんの演技もちゃんと2004年版の設定にあった和賀英良(本浦秀夫)という人物の人柄が出ていて、良演だったと思います)。

この映画では逮捕、その後のシーンはなく、刑事が和賀英良(本浦秀夫)が父との宿命を想い書いた曲「宿命」の初演コンサートの会場で公演が終わるのを待っているシーンで終わります。正直、鑑賞後の気持ちが晴れやかかと云えば、そうではない部分も多分にあるものの、ただただ、人間、無慈悲の恐ろしさ、無知である事の怖さを感じさせられました。

2時間半という時間があっという間で、テンポよく、抑えるところは抑えた凄くよい映画でした。名作と云われるのも納得。

また、映画のロケシーンに使われた場所も、昭和の時代を感じさせ、自然が残る美しい日本の姿が見られて、個人的に凄く良い映画でした。



原作に加え、テレビドラマ版でも何度もリメイクされている名作ですので、また機会があったら他のバージョンも見てみようと思いますが、丹波哲郎(若いw)が逮捕状請求の為に、事件の経緯を警察署で説明するシーンに父・本浦千代吉のその後や現在の状況が説明されますが、ハンセン病という病が当時どのように扱われていたのかという事を知る一端として観てみても良い映画だと思います。

 原作本

砂の器(上) (新潮文庫)

砂の器(上) (新潮文庫)

 

 中居くんバージョンはAmazonプライムビデオにはなく、DVDで見るしかなさそうです。