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マイケル・ジャクソン 「THIS IS IT」

時々、思い出すとマイケル・ジャクソンTHIS IS ITを観ています。

 

マイケル・ジャクソン This Is It (字幕版)

マイケル・ジャクソン This Is It (字幕版)

 

THIS IS ITは言わずと知れた、マイケルの最後になるはずだったコンサートのリハーサル映像の記録を編集した映画です。

 

マイケル・ジャクソンについては、長年、あちこちでたくさんの情報が溢れているので、私が敢えて何か書くべき真新しい情報はないのですが、マイケルのパフォーマンスの映像を観るたびに心に込み上げて来るものがあり、また数日間心がモヤモヤしてしまうので、自分の思いを記録しようと思います。

 

ちなみに、私は小さい頃にマイケル・ジャクソンが大人気だったことは知っていますが、自分でCDを買ったりする年頃には、彼はスキャンダルまみれとなっていて、特別なファンというわけではありませんでした。

 

 

 

マイケル・ジャクソンのパフォーマンス

 

これも改めて私が書くことでもないのですが、彼のパフォーマンスを動画で観るたび、異次元の光を放っていると感じます

 

ジャクソン5の時代の1970年代から彼のキャリアはスタートしていますが、歌のレベル、声の質、ダンス、ステージの構成、ミュージックビデオのクオリティ、子供の時から全てに置いてこれほど高いレベルのパフォーマンスをしていたら、そりゃ人気も出ますよね。

 

1980年代にソロになってからの活動は、周知の通り、ヒット曲のオンパレード。

どれも斬新で、かっこよくて、当時の日本のアーティストでは逆立ちしてもあのパフォーマンスはできなかったと思います。

 

THIS IS ITやマイケルの映像を観るたびに心が苦しくなる理由の一つでもあるのですが、何より素晴らしいのは、2020年代の今聴いても全く色褪せることのないクオリティの高さ!

 

時代と共に色褪せることのない素晴らしい楽曲を土台に、唯一無二のマイケルの声、歌唱力、ダンス、パフォーマンス、がプラスされているわけで、素晴らしくて当たり前だと再認識するしかないのです。

 

 

マイケル・ジャクソンは必ず復帰すると思っていた

 

彼が表舞台から姿を消してから、Youtubeなどで映像を見ることができる便利な時代になりましたよね。

度肝を抜かれた映像の一つに、1995年のMTVのパフォーマンスがあります。

いつかまた表舞台に出てきたら、絶対このパフォーマンスをもう一度やってほしい、その時は観に行きたい!と強く思っていました。

 

 

 

 

 

月並みですがこれだけの才能とスキルがあれば、本人もパフォーマンスをせずにはいられないでしょうし、人は感動に素直な生き物ですから、マイケルのことを欲する人たちがいなくなることはない=必ずまたどこかでステージに戻ってくると疑いませんでした

 

そう思ってのんびり構えていただけに、マイケルの最後のコンサートのチケットは取れなかったけど、きっとこのコンサートは大成功し、これを機にまた表舞台に戻って来るだろうと安心してました

 

「天才」と呼ぶしかない人だからこそ、周囲は放っておかないだろうと思っていたのですが、全く予期できない彼の最期も含め、正に特別な人の人生だったと凡人の私には感じてしまいます。

 

 

マイケル・ジャクソンのスキャンダルとメディア

 

 

なぜマイケルの映像を見ると心に込み上げてくるものがあるのか、その後、数日間モヤモヤするのか・・・という話に戻します。

 

 

1年に1回くらい、思い出してはマイケル・ジャクソンの映像を観るのですが、鑑賞後は数日間心の中がモヤモヤしてしまいます。

 

私は特別マイケルのファンではなかったけど、彼の大フィーバーが終わってから、マイケルの素晴らしさを再認識、2009年6月にマイケルが亡くなって以降、改めて彼の素晴らしさをさらに強く認識したからだと思います。

 

物心ついた時には大フィーバーは終わっていたので、マイケルのスキャンダルに強く落胆することもなく、パフォーマンスはニュートラルな気持ちで観ることができました

 

 

マイケルのスキャンダルで何より有名なのが、1993年に性的虐待で訴えられた事でしょう。

 

日本でも連日ものすごくテレビで取り上げられていて、報道が加熱していたのを覚えています。

 

今の若い人達には理解できないかもしれませんが、当時はTVや新聞しか情報がなく、多くの人がTVでいう事を鵜呑みにしていた時代でした。

 

そして2003年にも性的虐待の疑いで逮捕されます。

 

2005年に全ての起訴事実に対して無実が言い渡されますが、最初に訴えられた時に長期の裁判になる事を恐れ、和解金を支払ってしまったことから、真実を言い渡された後もずっと疑惑の目を向けられていました。

 

また彼の容姿についても、散々な言われようだったことは記憶しています。

 

最初に訴えられてから無実が言い渡されるまでの10年以上で、マイケルが被ったイメージダウンは計り知れないものです

 

だからこそ、もしこのスキャルダルがあと10年遅かったら…インターネットやSNSがもっと普及してる時代だったら…とモヤモヤしてしまうのです。

 

今の時代のように、誰もが自分のメディアを持つことができ、SNSなどで自由に発信できていたら…メディアの矛盾を今のようにみんなが気づき発信し、情報共有できる時代だったら、当事者の声が編集なしで、自らが選ぶメディアで伝えられる時代だったら…と思わずにはいられないのです。

 

 

今の時代は、昔より誤魔化しが効きませんし、良いものを素直に良いと思う人たちが多いし、ちゃんと情報の取捨選択ができる気がします。

 

 

例えば、マイケルは1993年に尋常性白斑に罹患していることを公表していますが、これについてもネットで調べれば今の時代だったら誰でも知ることができるので、あんな子供じみた嫌がらせのような報道や噂を後々まで、誰も鵜呑みにしなかったでしょう

 

あと10年先にマイケルが有名になっていたら、今でも世界の第一線で活躍したいたかもしれない…私を含め、今の若い人たちもあの素晴らしいパフォーマンスを自分の目でみて、感じることができたかもしれないと思うと、モヤモヤしてしまうのです。

 

 

 

THIS IS ITを観るたびに思うこと

 

THIS IS ITには、最後のコンサートに向けスタッフと入念に打ち合わせたリハーサル、ダンサーやバンドと共にステージを作り上げていく過程が収録されていますが、随所にスタッフの誰もがマイケルと仕事をできることに興奮と喜びを感じている様子が伝わってきます。

 

 

一方でマイケルの音楽やパフォーマンスへのこだわりの強さは人一倍で、それが周囲の原動力になっているほどなのに、穏やかな話し方、謙虚でソフトな物腰が彼を特別な存在だと感じさせます。

 

きっと子供のようなピュアな心を持ったまま、大人になったような人だったのでしょうね。

 

そんな彼にとって、言われのないスキャンダルや好奇の目に晒されたその後の人生は本当に辛いものだったと思います。

それ以前に浴びていたスポットライトが強ければなおさら。

 

もっとマイケルが図太くて、嫌なやつだったらよかったのに…と思わずにはいられないほどに。

 

 

晩年は深刻な不眠に悩まされ、催眠鎮静剤を投与するにまで至っていた、とあちこちで報道されていましたが、それこそ長年のメディアによるイメージダウンの代償だったと思わざるを得ません。

 

 

少なくとも私にはあんな状況を乗り越えられる気がしない。

 

当然、過去のトラウマからTHIS IS ITのコンサートは本番を迎えるのが本当に怖かったと思うし、必ず成功させなければ、また何を書かれるかわからない、身近な人達が裏切るかもしれないとか考え出したら、眠れなくなるのも当然ですよね。

 

最近になって著名人に対する度を超えた誹謗中傷や嫌がらせは名誉毀損や訴えたり罰することができるようになりましたが、そんな報道を見るたびに、マイケルが生きていてくれたらなぁ…THIS IS ITのコンサートがちゃんと行われていたら…今の時代にマイケルが生きていたら…と思ってしまいます。

 

が、1番のモヤモヤの正体は、密かにずっとマイケル・ジャクソンの素晴らしさに魅了されてをいたのに、コソコソ映像を観たり彼の歌を聴いてる事を、旦那以外に堂々と言えなかった自分に対するモヤモヤなんだと少し前に認識しました。

 

好きなものは堂々と好きだと言わないと、誰も救われませんね。

 

マイケル・ジャクソン、私は大好きです!